廃墟遊園地

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「ごめん、今日、委員会があったからさ」 「待ってたのに」  空気を読んだ木枯らしが止んだが遅すぎた。後には沈黙と彼女の言葉の悲しい余韻だけが残った。 「でも委員会がある時には帰れない」  その沈黙と余韻を利用して、逆に僕は仕掛けてやった。 「……そうだね、ごめん」  彼女は申しわけそうな顔して黙り込む。沈黙と余韻の持つ悲しさは、今は僕の物だ。木枯らしが再び吹き始めたタイミングを見計らって、僕は彼女の隣に座った。身を縮めるほど寒くはないのだが、なんとなく同じ座り方をした。
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