災いも三年置けば用に立つ 4  

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(そう言えば……)  と、彼女はふと思い出す。  確か、今読んでいる本のシリーズ第一作にあたる作品の映画化が今週から公開されているはずだ。随分前に読んだので、どんなストーリーだったかは忘れてしまったけれど。  一緒に観に行けないか、家に帰ったら友達に連絡してみようと、彼女は期待に胸を膨らませた。先ほど、藤野とのやりとりで感じたものはもう忘れている。もちろん、休憩時間の超過を反省することもなかった。
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