妖精も感情を持っている

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~それから一週間後~ 「本日午後十四時から十五時までの一時間の間、日蝕が起きる。 その一時間の間ここに残って仕事をする者。 少しの休暇を貰うものをランダムで選んで行く」 広場の中央で長老が大声で叫ぶ。すると1人また1人と身体から光が消えていく。 まだ俺からは光が消えていない。 「頼む!頼む……!」 するとフッと身体から光が消えた。 身体から熱も少しずつ引き、 あっという間に赤色の肌から黒っぽい色へと変わっていった。 「おぉ……!こ、これで良いのか? なんだか一層周りの奴が皆同じ顔に見えてきたぞ…」 辺りをキョロキョロすると以前声を掛けてきた男?のような者も自分の身体から力が封印されたことを喜び跳び跳ねていた。 「それでは休みを取る者だけに注意事項をこれから話す まずは…」 「こんなとこでモタモタしている場合じゃないぞ。急いで行かないと!」 俺は太陽から外の世界へとジャンプする。 一時の自由へ。まだ見ぬ世界へと。 ヒューー………………………………………………………トンッ 「………寒っ!!!」 あまりの寒さに情けない声が漏れる。
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