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この過程を経て形成された突出物を確認して、諸兄姉はある事実に行き着くだろう。
それは、諸兄姉がこの本性を何某かから掬い取ってしまったという事実である。
諸兄姉の性行為のパートナーが唯一人であれば必然、本性の由来はそのパートナーと判断が可能で、不貞、あるいは性生活に疑義を示すのが合理的である。
しかしながら、本紀行文は諸兄姉の多種多様な関係に言及することで、思慮外にヒステリックな批判を甘受することが目的ではない。
あくまで性病の神秘を紐解くという観点から申し上げれば、諸兄姉のパートナーが複数人いて、本性を獲得していた何某について思考する必要が生じる。
その何某は諸兄姉のパートナーの誰なのであろうか。
パートナーの口腔、陰茎、陰門、肛門を観察してもそれを確定するのは困難な時がある。
本病魔は例えパートナーに感染していても確実に肉塊を突出させるとは限らない為である。
更に言及すれば、本病魔は感染者に対し一度完治したと詐称を働き、その実皮膚に潜伏するという特性を持つ。
諸兄姉のパートナーに過去、突出物が形成され、それが消失したとすると、パートナーは如何に思考するであろうか。
自身は完治したのであるから体内から本病魔は完全に退散したはずで、自身は決して何某ではない。
そう思考させることで病魔の戦略は完了する。
何某については何もわからぬまま何某は知らずにその病魔の版図拡大を幇助するのである。
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