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「もしかして命乞いをしているんじゃないか? 子供だし、助けてやるか?」
「終わらせて差し上げましょう。所詮は我が神を信じない異教の者。逆恨み、恨まれて、後々寝首をかかれてはたまりません」
まだ成人したばかりと思われる青年の問いに、壮年の神官はにこやかな笑顔のまま答えた。
「生の旅路を終わらせ、救ってさしあげるのもまた神の慈悲です」
「そんなもんかねぇ、っと」
そう言いながら、青年は剣を目の前の少女に振り下ろした。
「それに、人間とゴブリンは相容れませんよ」
<了>
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