番外編2 英探偵事務所の平和なひととき

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 蛍と呼び方が一緒ということでテンションが上がったのか、オウルは蛍の左肩から翔平の頭の上に移動し、トントンと飛び跳ねている。  もちろん翔平には見えないし、感覚もないだろう。しかし、その様子がはっきりと見える蛍と慧は、肩を震わせながら笑った。 「え? 何? 何がそんなに面白いの!?」  翔平がキョロキョロしている。蛍は携帯を取り出し、その様子を写真に収める。もしかしたら、写真なら見えるかもしれないと思ったのだが……。 「僕の頭が写ってるだけだよ?」 「やっぱりダメですか」 「ダメみたいだねー。残念!」  慧と蛍の会話で、翔平は気付く。 「え? もしかしてオウル、僕の頭の上にいるの?」 「はい、います。嬉しそうに飛び跳ねてます」 「飛び跳ねてるの? うわー、それ見たいなぁ。くそー、何で見えないんだよ!」  悔しがる翔平を見て、蛍はピンと閃いた。蛍は応接を出て、自分のデスクからノートとペンを持ってくる。 「蛍ちゃん? 何するの?」 「翔平さんにも、オウルの可愛さを知ってもらいたくて!」  首を傾げる慧をよそに、蛍はノートを開き、ペンを動かす。慧と翔平は興味深そうにノートを覗き込み、オウルは蛍の左肩へ飛んでくる。
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