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「ボス! 肉食イタイ」
「ボス、ドウヤッタラ強クナル?」
「幼女ニナリタイ」
どうしてこうなった。
今、俺の目の前には三匹のコボルトがいる。
まぁつまるところ、今世の同族であるが、その、なんだ。
なんだこいつら。
というか、最後のやつは何を言っているんだ……。
こうなったのは、つい数分前のこと。
俺は森の中を相も変わらず彷徨っていた時に、偶然行き倒れていたコボルト三匹を見つけてしまい、一応同族だし、見捨てるのも忍びないと思って、昼に狩った鹿の残りをあげたんだが。
何故か懐かれて今の状態に至る。
俺は選択を誤ったのかもしれない。
「ボス~」
「うるせえ。近づくな。もう飯はねぇぞ」
「エェェェー……」
文句を言うコボルトに嘆息しつつ、俺は考える。
コボルトってのはこういう奴らしかいねぇのか?
それとも、偶々出会ったコボルトがこんな奴らであって、本来はもっとましなのか?
そうであってくれ!
「幼女ハ世界ノ宝」
いやもうほんとなんなんこいつ!?
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