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色々と頭が痛い事態に陥っているが、まぁいい。本当は良くないが、もう気にしたら駄目な気がするからいいんだ。
それよりもまず確認したいことがある。
「お前ら仲間は?」
「他、イナイ」
「シラン」
「幼女」
なるほど、仲間は他にいないと。
最後のやつ、もうツッコまんからな。
「じゃあ次の質問だ。なんでお前らそんなに痩せているんだ?」
そう、こいつらの姿をよく見るとわかる。
肉がないのか、骨が浮き出ているんだ。もう皮と骨だけって感じと言えば伝わるだろうか。
もうずっと満足な飯にありつけていない。そんな見た目だ。
「俺ラ、弱イ。強イ奴ニ会ワナイ様ニシナイト死ヌ」
「隠れながらだから満足に狩りが出来ないと?」
俺の言葉に三馬鹿は何度も頷く。
三馬鹿とか心の中で言っていたが、実は頭いいんだな。こいつら。
死ぬリスクと空腹を考えて、こいつらは空腹になることを選んだんだ。
きっと、死ぬよりはましだと考えて。
魔物はもっと短絡的に考えて動くもんだと思っていたから、少し驚きだ。
意外とこいつら使えるんじゃないか?
仲間に引き込むのも、あり……か。
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