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Ⅲ
「――オゥ! ノウッ! オニール! カモン! カムオン!」
四つん這いのマイケル・オニールのうしろからビル・モートが歓声をあげていた。
「オゥ! イェィッ! ぼ、ぼくも最高だよっ! モート兄さん!」
ふたりは昼まえの情事に熱中していた。
室内に置いてあるラジオからは朝の顔、DJスチーブン・チェンバーズの放送がしぼった音量でながれている。曲はボブ・ディランのミスター・タンブリン・マン。
モートとオニールの秘密の逢瀬はすでに五回目になっていたので、ふたりは息のピッタリのところをみせていた。
ハーモニカのメロディーに合わせてふたりの男の体が躍動していた。
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