幸せの見つけ方

5年

5年前、車もお金もなかった私たち。

ただ会いたいという純粋な気持ちだけで
暑い日も寒い日も自転車をこいで電車に乗った。

真冬のホームは身を寄せ合っても冷たくて、
あの寒さは今でも忘れない。

少しずつ大人になって目まぐるしく環境が変わって行く中で、唯一変わらなかったものは、私たちだった。

車もお金も自分たちの思うように使えるようになって、いろんなことを覚えて、いろんな人に出会った。

話す内容は大人になったけど、
喧嘩の仕方は昔と変わらない。

何度か別れを考えたことはあったけど、
それでも最後は貴方なんだと思い知る。

気づけば5年が経っていて、
アルバムの中は貴方ばかり。

愛なんてちっともわからないけれど、
あなたの寝顔に涙が溢れるのは、
「愛」という感情が溢れたからなのだろうか。