100歳の再会

5/12
前へ
/12ページ
次へ
「僕に何かご用ですか?」 僕が神代さんに話しかけると、思いもよらない話をしてくれた。 「実は私の曾祖母が100歳になって、体調を崩して入院してしまいました。  その曾祖母が私に話してくれたことがあります。」 神代さんの話が、まだ僕にはよく理解できなかった。 神代さんの話は続いた。 「私の曾祖母の名前は、『山吹 美怜(やまぶき みれい)』といいます。  この名前に何か思い当たることはありますか?」 僕はその名前を聞いて少し混乱し、ピラフを食べる手を止めて話した。 「僕が大学時代にお付き合いした女性と同じ名前ですが、その女性は僕と同じ歳ですから今27歳だと思いますが…」 神代さんは頷きながら話を続けた。 「信じていただけないと思いますが、私は73年後の未来から来ました。」 僕はさらに頭が混乱してしまい、驚きを隠せなかった。 するとママさんが、 「そういえば最近、未来から来たという人がいるってニュースでやってたよ!  ごめんなさい、思わず口をはさんでしまって…  話が聞こえてしまったので…」 と話をしてくれた。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加