100歳の再会

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僕は100歳になると、足腰が弱くなって歩くことがままならない状態になっていた。 老人ホームに入って車いすで生活していた。 そんなある日、僕はふと神代さんのことを思い出していた。 73年前に神代さんからもらった電話番号に電話してみようと思い立った。 少し躊躇しながら神代さんに電話すると、電話口に何となく聞き覚えのある声が聞こえてきた。 「もしもし、神代です。」 「来栖です。  私のこと覚えていますか?」 すると神代さんの元気の良い返事があった。 「もちろん覚えています。  だって、私が来栖さんに会ったのつい先日ですもん…」 少し混乱したが、そういえば神代さんは、73年前に会ったとき未来から来たと言っていたことを思い出した。 「来栖さんは、どちらにお住まいですか?」 僕は東京都内の老人ホームのことを教えると、 「私お迎えに行きますから、ぜひ曾祖母と会っていただけませんか?  曾祖母は今、都内の病院に入院中です。」 と年老いた僕は神代さんの勢いに押されて、美怜に会うことになった。
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