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お友達から始めませんか
園村あやは恋多き女だった。
初恋は保育園に入る前に済ませた。
小学校低学年の頃の友達のパパにガチ恋した。
中学では先輩キラーと呼ばれ多くの先輩の個人情報を集めた。
大学の進路は学校パンフレットに載っていたイケメンを見て決めた。
けれど、齢22にしてまだ一度もその恋を実らせたことがない。
園村は告白をしたことがない。
そして、一度も告白されたこともないのだ。
そんな彼女にも春が訪れる。
白ベースの小花柄のトップスに、サーモンピンクのカーディガン。ふわふわの春色シフォンのロングスカートに、シンプルなホワイトの日傘を合わせた彼女が駅前を歩いている時だった。
突然目の前の男が土下座をしてきた。
「すみません!一目ぼる...一目惚れなんです!付き合ってください」
噛んだ。
大事なところで。
「......誰?」
その男は園村の知らない男だった。
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