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降りた景色はやはり見知らぬ土地だった。
電灯と家の灯火だけが見える。
どうやら住宅街のよう。
朝永さんは新しめの五階建てのマンションに入って行った。
新しめだと思ったのは、マンション入口のオートロックの防犯扉と、中の通路の壁や銀色の金属製のポストにはまだ目立った傷はなく綺麗さを保っていたから。
五階建てだと分かったのは、エレベーターに乗り込んだ時に上の階数の表示が五までしかなかったから。
心臓が先程走ったのと、緊張から、変に速度を増していて。
私、このままついて行くべきなの……?
心の中はずっと葛藤中。
エレベーターが五階で停まると再び朝永さんはスタスタ歩き出す。
朝永さんは五階に住んで居るらしい。
一番奥の部屋に着くと漸く足が止まった。
『ガチャン。ガチャリ!』
朝永さんが鍵を捻ると扉が開いた。
中に広がる闇と静寂を感じると緊張が更に増した。
『置いてやる』と言われたから、実家暮らしではないとは思っていた。
本当に私、ついて行くべき……?
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