恋愛的確率論

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「矛盾してるじゃん、影山。 移り気で不確かなものに、100%なんてないんじゃなかったの? 恋愛感情だって同じようなものでしょ」 「……知らね、恋愛は専攻外だ」 「あ、ズルい!逃げた!」 ケタケタと無邪気に笑う朝日。 ホント変な女だな……こいつ…… やっぱり、朝日は何考えてるのかよくわからない。 10も歳下の女子高生っつーのは、俺にとっちゃもはや未知の生物と一緒だ。 思っていたことが口に出ていたらしく、 「もう、宇宙人と一緒にしないでよ」と、 朝日がどこかで聞いたフレーズを口にする。 「デジャブじゃねーか」 俺は思わず、フッと吹き出して笑ってしまった。 すると突然、朝日が 「今の、もう一回……!」と勢いよく立ち上がった。 覗き込むように詰め寄られて、後退りする。 「はっ?」 「あっごめん、初めて見る表情だったからつい…… 影山、笑った顔可愛い!」 「……っな…… 」 可愛い……?!何言ってんの、こいつ……!
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