03.もし世界が100体の妖の村じゃったら

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03.もし世界が100体の妖の村じゃったら

「世界には、800万体の妖がおるが、もしそれを100体の村に縮めるとどうなると想う?」 「興味ない」 吾輩は聞こえない振りで言い続ける。 「100体のうち26体がメス。24体がオス。 残りは性別不明、或いは両性具有じゃ」 「3体が100歳未満。 97体が100歳以上で、うち35体が2000歳以上の超高齢化社会じゃ」 「あと、なんじゃ……70体が人間に(おそ)れられ、30体は莫迦(ばか)にされているんじゃ」 「色んな妖がいるこの村では、お主とは違うということを理解して受け入れねばならぬのう」 「関係ないね。では滅べ!」 「ちょっと、待てって」 何、こいつ。年上を敬えとかいう文化、平成で終わったの? いや、この平成生まれめ。幼少より性格悪いに決まっておる。 三つ子の魂百まで、っていうからのう。 吾輩の百発百中の攻撃を仕掛けても良いが、どうじゃろう? 平安の世ならば、いざ知らず、令和の今、未来ある若者の命をとってもなぁ。 いやいや、貴殿らの申したいことは、百も承知、二百も合点。 だが、ここはお百度参りに(いそ)しむ母親のように、(さと)してやらねば。
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