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「……続けるね。
88体が人間を呪い殺せるし、25体は人間を頭からバリバリ喰ったことがある。
あ、セレクト間違えた。今のなしで」
「……こんな風にも考えてみるんじゃ。
100体のうち、25体は自力で獲物を捕らえることができ、棲処がある。
じゃが、あとの75体はそうもいかぬ。
17体は、人間の残飯を漁り、マンホールに隠れる始末じゃ」
「棲処あんじゃん。そのマンホールを一掃してやる」
「エグっ。それはやめて。お主それでも人間か? 人の所業とは想えぬ」
「人外に言われたくない」
「一体お主、今までどれだけの妖を滅却してきたのじゃ」
「ふん、100から先は覚えていない!」
何じゃ『修羅の国』の羅将みたいな台詞をぬかしおって。
……百裂拳でも喰らってしまえ。
「待て、落ち着け。そうだな百聞は一見に如かず。
一度、吾輩達の暮らしぶりを見てみぬか?」
「貴様らの存在など、百害あって一利なし。殲滅あるのみ」
百舌の早贄並みにせっかちじゃのぅ。
「このクソガキ! 殺したら化けて出てやるぞ! 百鬼夜行だ」
「いいぜ、また退治してやる。つうか滅却するし、既に化けて出てるし」
……なんたる不遜。世も末じゃ。
新時代 はじまり早々 世紀末……一句できたわ。
こいつの彼女にチクったら、百年の恋も一時に冷めるであろう。
彼女がいたらの話じゃが。
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