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「はぁっ…はぁっ…!」
「なんなんですか…!初めに聞いていた奴の中にあんなのいなかったのに…!」
「アイツらが城戸達と組めばますます俺達に勝ち目なんか…!」
逃げてきた先の廃屋で息を殺す戸塚、石田、石橋の三人。
彼等の目は焦燥に溢れていた。
「…もう心が折れかかってるのか。やはり歴戦とは気構えが違うな…。」
それを物陰から見ていたのは、白鳥の鎧を纏った私だ。
確かもうやる気のない奴は…という話だった。
だが
「…一方的に蹂躙するというのも面白くないな」
悪戯にしても我ながら悪趣味な事を思いついた。
「ま、どう転ぶかはお楽しみだ」
私の傍らには不死鳥を模した異形の軍勢。
「さーて、良い子だ。上手く立ち回ってくれよ?」
仮面の下で微笑む私の表情は、これから起こる悲劇を起こす側とは思えぬほどに安らかだった。
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『ーーーーーーーー!』
雄叫びと共に遅い来る軍勢。
「っそ!モンスターがこんな時に!」
「死んでたまるか!」「くそぉおおお!」
「「「変身!」」」
シザース、インペラー、タイガへと変身して交戦を開始する。見れば一人、白鳥のようなライダーが戦っている。
「なあ!あいつを引き込めばまだどうにかなるんじゃないか!?」
「さあな!」
「だけど、何もしないよりはいいですね!」
三人満場一致で現れたライダーを仲間に引き込むことが決まる。
こちらを振り向いた白いライダーも頷く。
「よし!まずはコイツらを片付けよう!」
「ならここは俺に任せて!みんな下がってください!」
石田の言葉に、白いライダーも含めた全員が撤退する。
『ーFinal Ventー』
軍勢には軍勢。
何処からか現れた獣の軍勢は統率の取れた動きで次々と敵を駆逐していく。
屍とかした軍勢の魂を喰らい、勢いを増していき、残るはあと敵一体。
「よいしょーーーー!」
トドメと言わんばかりの石田の膝蹴りが脳天に直撃し、最後の残党も果てるのだった。
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