第9話 想いの視線

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 なので、仕事にかこつけて探してきたのだが、なかなか人気のない場所をウロつくわけにもいかず…。  たまに行ってみれば、人目を忍んで逢っているらしい恋人達がいたりして、それ以上奥には進めなかったりと、今まではかどらずにいたのだ。  研究室がひと区切りつき、次は暫く使用されていない部屋や倉庫のエリアに入った。  この先は今まで来たことがない…。  何かが見つかるのではないかという期待を自然としてしまう。  廊下の突き当りへと視線を向けると、床に何やら小さな黒いものが2つほどあった。
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