第9話 想いの視線

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「一応、礼儀かと思って連絡したんだ。悪いんだけど、ビデオ通話に切り替えてくれないかな」 「わかりました。それで…っ」  画面を切り替えると、先方の映像に息をのんだ。  カメラに近付き過ぎている寺西さんの横顔の奥に、女性の姿が写り込んでいた。  彼に手招きされて、顔がハッキリと見えた。 「この人は…彼女じゃないんだ。ただ、外見が似ているってだけで」 「…姉に、そっくりじゃないですか…」
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