吹奏楽部十ヶ条

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「はーい、行き渡ったー?…これは、我が楽団に伝わる十ヶ条です。これをミーティングで毎回叫ぶので、覚えといてー。そんじゃ、今日は見本を見せまーす!千弦、よろしく。」 叫ぶて…。伊音は受け取った紙を見ながら内心ツッコミを入れる。「内容の約3割"とりあえず練習しろ"じゃん。」 俺たちは部活初日から何を見せられているのか…。 普段からは想像もできない大声(もはや絶叫)、それも早口言葉並みのスピードで叫ぶ千弦とそれに続く2年生達。 まるで… 「カルト集団みたいだねー。」 ほのぼのと隣が言い放つ。 「日向…それは俺も同感だ。」 「まぁ、目標とかを口に出す、自体はいいことだから!部活全体のやる気にもつながるし!」 「…ポジティブすぎないか?日向。…そして健一郎、なんでお前はこの状況で寝れる?おーい、起きろー。(ぼそっ)殺されるぞー。」 まさかのグースカ寝ていた健一郎を無事に起こすと、あの絶叫も終わっていた。
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