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《対象読者》
日本書紀および日本の古代に興味のある人.
《考察》
日本書紀の仲哀天皇紀、9年2月5日条にある「褒那之阿餓利」について考えてみました.
この部分の原文は「而殯于豊浦宮為无火殯斂」です.
これを読み下すと「而して豊浦宮に殯り、褒那之阿餓利を為す」となります.
この「褒那之阿餓利」は「ほなしあかり」と訓じます.意味は「火無し灯」ですが、チョット矛盾した表現です.そこで、「火を付けてない灯」ではなく、何かの暗号だと考えてみます.
「褒那之阿餓利」とは、「灯」から「火」偏を「無くす」ことである、と解読してみます.すると、『丁』が残ることになります.
よって、「褒那之阿餓利」は「丁(ひのと)」を意味すると推理します.
また「褒那之阿餓利」は、「2月5日(丁未)」に起きた事件に関係があるだろうと思いますが、このことに関しては別途機会があれば考えてみたいと思います.
―― 奥付 ――
褒那之阿餓利
著者:茜町春彦
投稿サイト「パブー」で公開した作品です.
パブーの閉店に際し、こちらに移植しました.
初出:
「リトルプレス小豆A2」2013年9月26日発行、2015年10月1日改訂
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