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「落ち着いてください。あとで相談に乗ります。
ここでは困ります」
「時間ないんじゃ。すぐ済む!糖尿でもうあんまり使えん。
全財産下ろしたんじゃ」
髪がすっかり薄くなった背の高い中年の男の人。興奮した表情で原さんに突進してきた。
Tシャツに、
「リエちゃん命!オレはリエのために死ねる!ミヤワキ」
ってマジックで殴り書き。すっごく下手だった・・・
汗でマジックがにじんで、ほとんど読めなくなってる。
「ハゲ!さっさと消えろ。ここはハゲの来るところじゃない。
ハゲた頭をリエちゃんに見せるな!
このハゲヤロー!ぶっ殺してやる!」
髪の薄い人が叫ぶ。原さんに何度もハイキックを浴びせる。
少ない髪の毛が風に舞う。
「ハゲって言うな。ハゲ!」
原さんの反撃。
つかみ合いの始まり。
関係ない人たちまで加わってる。
「やめてください!」
警備員が駆けつける。
もみあいは続く。大声が飛ぶ!
松葉杖の少年が突き飛ばされた。
その場に倒れる。
松葉杖が投げ出される。
持っていたブーさんのヌイグルミまで・・・
「こんなもん、地面に置くな!」
「シンショーヤロー!」
「ジャマだ!ゴミ!」
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