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「俺は……。俺にとって椿は何者にも代え難いほどの大切な存在なんだ。ねぇ、分かる? 誰よりも魅力的なんだよ。誰にも見せたくないし医者でさえ触らせたくないほどにな!」
つばが飛びそうなほどの勢いだ。その熾烈さに涙をこぼしたまま瞬きも忘れて椿は庸介を見上げていた。
「それを……俺の大切な椿を私なんか魅力的ではないとか言って馬鹿にするな、傷をつけるな!」
椿の頬に温かい雫がぽたりと落ちてきた。
「たとえ世界中の全ての人間が椿を魅力的ではないと見向きもしなかったとしても、俺だけはその魅力にやられて椿に骨抜きだから。俺だけはずっと椿を好きだから。……むしろその方がいいんだ。誰も椿の魅力に気付かない方が俺には好都合なんだ。そうだろう? この場合、ライバルはいないほうがいい」
庸介は涙を拭うと驚く椿にキスをした。
「もういい、我慢しない。今夜は存分に抱かせてもらうから」
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