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気付いたときには、内腿に触れた庸介の手に足を開かれていた。
「よ、庸介さん! やだ……やめて……!」
縛られた手を前にして頭を起こすと、足の間から庸介が唇の片端を上げてニヤリと笑った。
その意地の悪い不敵な笑みに、身体の奥が大きく波を打った。
たぶん、いや確実にひどく濡れているだろう。それの部分に庸介の視線を感じる。それだけで溶けてしまうかと思うほどにそこが熱くなり、さらに潤いを増し流れていくのが分かる。恥ずかしい気持ちさえもが感度を高めていく。
「い……やだ、見ないで……くだ……あぁっ!」
初めて感じる感触だ。指とは違う。柔らかくいやらしくぬめる温かいものが、沿うように動いている。
ーーそんなところはダメです、汚いからやめてください!
そう言いたいのに言葉にならない。
抗うことのできない甘美な悦楽に堕ちていく。
指が挿入った。声が止まらない。絶頂に近づき足に力が入っていく。
あと少しで高みに上りつめるというところで、指が抜かれ艶めかしい快感が遠のいてしまった。
荒い呼吸のままに横たわっていると、腕のネクタイが解かれた。
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