涙の雫を笑顔に変えよう

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 入院中からこの繰り返しだった。どこか不安定で、以前よりも自己肯定が低いような気がした。  医者に相談したところ、薬の影響も少なからずあると説明された。その薬も退院ともに終わっている。  少しずつ、椿の気持も上向いていくはずだ。それまでは、もちろんそれからも、しっかりと椿を支えようと庸介は心に決めていた。 「……本当にそう思いますか?」  椿が両手から顔を上げた。力強く頷く庸介に少し笑うとその肩に頭を寄せた。 「今日は一緒にお風呂に入ってくださいね」  庸介は肩をビクッと震わせた。なんとか驚きを隠し、でも返事に戸惑ってしまう。  裸を目の前にして歯止めが効くほど紳士ではない。 「……一人に……なりたくないです」  薄い肩を抱きしめる。しばらくは手が掛かりそうだし我慢が必要だと覚悟を決めると、椿の頬に手を掛けてキスをした。
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