それぞれの場所へ・・

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ーーーホテルのお部屋。 ホントに可愛い… 『優ちゃん、ありがとう…。修学旅行って楽しいね!こんなに可愛いお部屋に泊まれるの?』 『うん、そうだよ?あっ!』 『なに!?どうしたの?』 『あ〜、里桜と制服着て歩きたかった…。』 頭に両手を当てて言ってる。 えっ?本気で言ってる? 『優ちゃん、それは…さすがに恥ずかしいよ…』 もう卒業してるし… 『え〜、なんで?修学旅行って言ったら制服でしょ?』 本気だった…。ふふっ、笑っていたら 『里桜…、こっちに来て』 んっ? 『これ、プレゼントっていうか…、俺が里桜に持ってて欲しいお守り…』 『えっ?何…?』 小さな箱を開けるとキラキラ光る指輪… 細身で華奢なリングがすごく上品な感じ サクラゴールドのハーフエタニティ とっても綺麗で可愛い。 去年の誕生日プレゼントの 桜のネックレスとまるでお揃いみたい… 『優ちゃん…』 指輪を見つめていると 優ちゃんが右手の薬指にスッと嵌めてくれた 『左手は4年後にお揃いの結婚指輪だからね?』 感動で涙が頬を伝う。 『優ちゃん…、ありがとう。旅行だけでも最高に幸せなのに…、こんな……』 『ははっ、そんなに高いものじゃないからね。 高校生のバイト代で買えるくらいだよ? 普段使いできるようにって思って… でも、すごく似合ってる。ピッタリだね?』 そう言いながら指で涙を拭ってくれたーー。
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