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ちなみに、この図書館には休憩室代わりの談話室という部屋がある。
基本的に図書館は飲食禁止、私語禁止だが、その談話室だけは例外的に認められている。
一方で、その談話室に館内の本を持ち込むことは禁止されているけど。
「お待たせしました。あとこれどうぞ。コーヒーとお茶どちらがいいですか?」
近くにある自販機で買ったコーヒーとお茶を彼の目の前に置きながら、彼の向かい側の椅子に座る。
「あ、ありがとうございます。えっと……。」
「気にしなくていいですよ。俺の奢りです。イチ図書館員の休憩に付き合わされたとでも思ってください。」
これを聞けば、お前はさっき休憩したばっかだろうが、と氷点下な声と眼差しで番犬先輩に言われること間違いないが、まあ今はそれは忘れよう。
「……じゃあコーヒーで。」
「はい。どうぞ。」
「ありがとうございます。」
彼がコーヒーに口をつけたのを見ながら、俺は先ほど取りに行った日記帳を彼の目の前に置いた。
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