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太陽の光が僅かに差し込む早朝。
とあるビルのオフィス、その床で彼女は目が覚めた。硬くなった身体をゆっくりと起こしながら、周囲を見渡す。
周りには誰もいなく、まだ電気もついていない。ずらりと並ぶパソコンのデスクトップは暗いままだ。あと数時間もすれば、ここも会社の社員たちで賑やかになるだろう。
物静かなオフィスを見て、彼女は微笑む。
気持ち悪いほどの笑顔で。
「さて、全て壊そうか」
その日の朝。とある街のとあるビルで火事が起きた。
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