嘘の始まり

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固まっていたおばさんが やっと口を開いたが 「つ、っつー…、つきあっ…、おっお父さん!!」 おばさん、待ってーーーー!!? 海斗のお母さんは、整理つかなかったのか 奥の部屋にいる 海斗の父親に報告に走り出してしまった 「ちょっと、あんな急に言ったら おばさん倒れちゃうよ…?」 海斗を小さく睨むが、当の本人は全く悪気が無いらしくゲラゲラ笑っている あーあ。 もう、知らない… 小さい胸の痛みと ほんの少しの期待が行き来する でも、きっとこんな期待など あっという間に絶望と変わるのだろう そう分かっているのに… 「ほら、リビング行こう。」 海斗は私の手を握り、リビングへと連れて行く その手の温もりを、私は手放したくないのだ…
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