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嘘の始まり
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「あら、なっちゃん いらっしゃい。帰り、頂き物だけど 夏野菜あるから持って行ってー。お母さん、お料理上手だから使ってもらえたら助かるわぁ」
「おばさん、こんにちはー。うわぁ、こんなに?うちのお母さん喜ぶわ。ありがとう!」
翌週の土曜日、私は海斗の家を訪れた
小さい頃から よく遊びに来ていたので、これといって おばさんも何も考えてはいないようだ
いつも通りのやり取りを
隣で海斗は嬉しそうに見ている
…でしょうね。
仲良くしてくれた方が
都合良いもんね!
隣に立つ海斗を見上げると
急に海斗が私の肩を抱き寄せ
「あ、母さん。俺ら付き合う事になったから。」
え。
こ、こんな簡単に紹介するの?!!
目を見開いた私と
優しい目で私を見下ろす海斗の目が合う
しかし、それ以上に驚きで固まる人物が目の前にいる事を忘れていた
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