摘まれても、踏まれても

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摘まれても、踏まれても

海斗が私と出勤するようになって、一か月 あれから、海斗は一度も寝坊することなく私と電車に乗っては守ってくれている これは、いかがなものか。 いや、私は幸せだから良いのだけど 親たちも婚約者という設定の事もあり なんだか、毎朝一緒に出勤する事を妙に喜んでいるし いや、それはカモフラージュがうまくいっているのだから良いのだけど 先の事を考えると これでは良くないのだろう、と漠然と思う今日この頃 「なつめ、今日の服なんか可愛いな。」 「え、。これこの前ネットで買ったんだけど、サイズが少し小さくて・・・痩せなきゃ駄目なんだよ・・・。」 うちの会社は服装は割と自由のため、好きな格好ができる 今日は一目ぼれしたワンピースを着ているのだが 思ったより身体にフィットするタイプで色々とラインが目立つのだ 「うん、なんかエロい。」 「こら。」 叱るけど エロいと言ったって、海斗には全く興味のない身体なわけで 言ってみれば女同士の会話のような一言なはず それが妙に悲しい
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