不透明

行動と思い付き

それから少しの間、首を絞めることはしなかった。

学校の行事が沢山あって楽しかったのもある、だが一番がその志望した会社から不採用の通知が来たことだろう。

凄く安心した。

落ちておいて何を、というかもしれないが自分の選択に責任を持つということが出来なかったからだ。

だが、焦りはあった。

就職しなければいけないと、誰に言われるわけでもなく自分に言い聞かせていたからだ。

誰かに負けるのが嫌だったのかもしれない。

そんな、矛盾を抱えたまま三社目で内定通知を頂いた。

あまり良く調べずに志望したせいか、思ったよりも大きなグループであった為か新人研修会などが泊まりであった。

それの通知が来たからだろうか、またどうしようもなく不安になった。

死にたくなった。

ふと、よく刑事ドラマなどで見るドアノブ自殺というものを思い出した。

首吊りのロープを引っかける部分を高いところではなくドアノブに引っ掛けて首を吊る、又は絞めるという自殺方法だ。

家にはロープがなかったのでタオルで代用した。

家族が寝静まった頃、物は試しとトイレで行ってみた。