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次の日、また首締めをした。
イヤホンをして、音楽を流してそれを聞きながらタオルを首元に巻きつけた。
本気だった。
まず、ドアノブにタオルを交差して引っ掛けて、正座をしてタオルを首元で結んで。
タオルを外れない様に意識しながら態勢を崩して、上半身に全体重をかけながら前へと倒れる。
首が良い感じに絞まってくれた。
段々と、意識が遠のいて指先の感覚が鈍くなって目を開けていても真っ暗な視界。
それが、布団に包まれている様な感覚になってきて。
ああ、死ねるかも知れない。
そう思った瞬間、いきなり苦しくなった。
呼吸をしなくてはいけない。
そう思った時、感覚が無くなり掛けていた指先を無理に動かしてタオルの結び目を解きに掛かっていた。
真っ黒に塗り潰されていた視界も段々と色が映る様になっていった。
タオルの結び目を解く頃には荒く呼吸を繰り返す自分が居た。
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