番外編③ドキドキの誕生日

8/11
1458人が本棚に入れています
本棚に追加
/408ページ
子供達と遊んでいると、親がお迎えに来る時間帯になって次々と帰っていった。 土曜日ということで、16時頃にはもう子供達は少なくなった。 その後は遥斗くんの部屋へ行き、二人きりになった。 「…ごめん、羽奏」 遥斗くんは謝ったけど、謝ることなんて全然ない。 一緒にいられて嬉しかったし、それになによりも楽しかった。 「いいよ、子供達も可愛かったし」 「…でも、羽奏の誕生日なのに」 「一緒にいてくれるだけで嬉しい。いつもありがとう」 遥斗くんは優しく微笑み、ポンポン…と頭を撫でた。 その後、私の髪をなぞるように触り、そのまま一瞬だけ唇に触れた。 何度もされたことがあるのに、どれだけしても慣れない。 顔を赤くする私を見て、「今日のお詫び」と言った。 「…それだけ?」 「え」 「…もっと、して…」 遥斗くんといるとドキドキして、いつも心臓が壊れるかと思う。 でも、それ以上にもっと近づきたくて仕方なくなる。 こんな気持ち、初めてだった。 「…ほんと可愛いな、羽奏は」 そう言った瞬間に落ちてきたキスは、とても優しいものだった。
/408ページ

最初のコメントを投稿しよう!