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え!親父?
「万里がハウスキーパー雇えって。でも俺お金ない。社長出して。・・・・・・・・・・・・うん、待ってて」
シウが、俺の前にスマホを差し出して来る。
「代われって言ってる」
渋々スマホを受け取って自分の耳に当てる。
「なんですか?」
『シウの管理、できてないのか?ウチからの露出もまだなのに、今からそんなんじゃ先が思いやられるな』
「仕事はやってます。プライベートまで面倒みれないですよ」
『ハウスキーパー代など出す余裕、ウチには無い。シウが自分で稼げるようになるまで、お前が面倒みろ』
は・・・?
「それくらい出せるでしょう?経費で落とせば・・・」
『お前の借金、半分にしてやってもいい』
半分に?・・・てことは、再デビューまでの4ヶ月半コイツの部屋を掃除するだけで300万がチャラに・・・
「わかりました。やります」
『決まりだな。櫻子には私からも言っておく。荷物は自分で取りに行けよ』
櫻子?荷物?
「何の荷物ですか?」
『お前の荷物に決まってるだろう。24時間、シウの管理するんだから。虫除けにもなって丁度いい、シウに目をギラつかせてる女共がいるらしいからな。忙しいんだ、切るぞ』
「え、え、ちょ、親父!俺、住み込みでなんて一言も・・・」
スマホからの反応は無い。
「嘘だろ・・・」
あまりのショックに、スマホを握った手が勝手に下に落ちる。
「話、終わった?じゃあ返して」
シウが俺の手からスマホを抜き取り、顔の前でブンブンと手の平を振ってくる。
「ケンチャナ(だいじょぶ)?おーい、マネ?」
なーにが、ケンチャナ?だ!誰のせいでこうなってると・・・!
大人をナメるのもいい加減にしとけよ!
力いっぱいシウの腕を掴んでソファの上に突き放す。
「痛い!ケガしたらどうしてくれるんだよ」
「知るか。調子に乗りすぎだクソガキ。生意気言えないように、ブチ犯してやるから覚悟しろ」
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