メリーハッピーエンド

第一章 生きる勇気

　午後10時をすぎてもLINEの着信は無い。
はるん：『おーい　すずー』
kaco：『はるん、もうやめな』
はるん：『何、急に。今更いい子ぶるの？www』
kaco：『そうじゃなくてさ』
はるん：『じゃあ何なの』
はるん：『てかどいつもこいつもウザいんだよ』
kaco：『はるん落ち着いて』
はるん：『ユーリは逃げるしすずは黙るし、かこもいい子ぶっちゃって。やっぱカヤいないとうち無理』
はるん：『カヤも無視だしほんと全員死ね』
すず：『もう、死んでる』
はるん：『は？』
kaco：『すず』
すず：『ビルの屋上で中二女子自殺、自殺者はいじめっ子？：週刊深層オンラインニュース』
　一瞬だけ、固まった。
はるん：『え、カヤ？』
　既読が再び一になった。
kaco：『ごめん、もう今日寝るね。』
kaco：『おやすみ』
　私はすずのLINEに添付されたニュースを開くことが出来なった。それは驚きからでも、恐怖からでも、悲しみからでも無かった。
　何故かは、わからない。