Party

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 もはや何を信じていいのかわからない。桜木がどうして私にそんなことを教えてくれるのかもわからない。 「どうして私にそんなことを教えてくれるんですか?」 「あんたが気に入ったからさ。悪くないって言っただろう?」 「でも、殆どお話なんかしてませんけど」 「それがいいんだよ。俺が喋らないと、大抵の女は何とか俺から話を引き出そうとする。そして、答えないとヒステリックに怒り出す。だけど、あんたはあっさり諦めて、黙り込んだだろう? そこが気に入ったのさ。余計なことはしない女、そういう女が好きなのさ」  桜木はそう言うと、胸元のポケットに手を突っ込み、名刺を一枚差し出した。そこには、地元では有名な企業の代表取締役の肩書と、桜木の氏名が書かれている。 「改めて、米田ウメ子さん、よろしくお願いします」  桜木はそう言って満面の笑みを浮かべた。だけど、もはや私には、その名刺すら信用していいのかわからなくなっていた。  私の婚活は、これからいったいどうなってしまうのだろうか。 【完】
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