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予告①
俺は無口なそいつに甘いもんを渡してやった。
ソイツは相変わらずぶっきらぼうに仕方なしと言った感じで受け取った。
「まぁ、余り物ならしょうがないよね。せっかくだから受け取ってあげるよ」
なんだ、イチイチムカつく言い方だな。
……しかし、この後そんな考えも吹き飛ぶ。
パタン
扉が閉まると、俺はコッソリとソイツの様子を伺った。
ソイツは一口菓子を頬張る。
「……んっ、う~んっ♪おいっしーいっ♪」
すると、これまでに見た事のない笑顔でしかも嬉しそうに頬を撫でながらじたばたとするじゃないか。
「良かった、気に入ってくれて」
「!?」
俺が見てたとは思いもしなかったのか、ソイツは驚愕の表情をしながら一歩後退した。
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