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ヤッパリそうなんだ!あの新入社員がダーリンが見つけてくれたなんて!アンタは私とダーリンの救世主よ!私は「早く部屋まで来て」といい彼を中に入れたの。熱なんて完全に吹き飛んでしまった。もう少しでダーリンに逢える!なんて言ったらいいかな?家出した人間にお帰りなさいって優しくするのものも変だし、やっぱりちょっと怒ってやったほうがいいかな?『バカ!心配ばっかりかけて!』って。でも怒ってるうちに泣いちゃいそうだよジーン...(≧ω≦。)!
足跡が聞こえて、そしてドアのベルが鳴った。私はもうベルが鳴り終わらないうちにドアを開けたの。外で新入社員がダーリンの入ったバッグを大事そうに抱えてる。さあ、中を開けてダーリンを出して!と私が彼からバッグをひったくろうとしたら、何故か新入社員が「ちょっと待ってください!乱暴にしたら中身がはみ出てしまいます!」とバッグを抱え込んで、私を深刻な表情で見ながら止めたの。なぜ、なぜ止めるの?そこにダーリンが入っているんでしょ!早く逢わせてよ!まさかダーリン動けないの?そういえばバッグ全然動いてないし……。中身がはみ出るってなによ!まさか!そんな!ダーリンはもう!ダメ!ダーリン、死んでるなんてダメ!私は泣きながら叫んだの!
「早くバッグ開けてみせてよ!大丈夫!私は大丈夫だから!」
新入社員は沈痛な面持ちでバッグを置いてゆっくりとチャックを開けていく。ああ!あの激しく燃え盛った愛の結末がこんなことになるなんて、やっぱり見たくない。動かないダーリンなんて見たくない!新入社員は開いたバッグから彼の遺体を持ち上げていく。私はずっとバッグから目を背けていた。やっぱり見たくないよ……こんな結末やだよ!
今、床にダーリンを置く冷たい音がかすかに聞こえた。
ダーリンの遺体をを見なくちゃいけない…でも。
また一回ダーリンを置く音が聞こえた。
もう一回ダーリンを置く音……がっ?
……
……
……
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