2度目の恋

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 子供が1人立ちして、二人っきりのはずなのに、何故だかコミュニケーションを取らないまま。  信頼があるから言葉にしないだけなんて、綺麗事を言うつもりはない。  僕らは、少なからず僕は恋心を忘れていた。  タバコの灰がほろりと落ちる。  もう吸えなくなるところまで燃え尽きている。  1回しか吸ってないのに、そんなに思いにふけていたのか。  さて部屋に戻るわけだが、ベランダに出たころの僕とは違う。  かといってぎこちなくなるのも年甲斐もなく、情けない。  そうだな、こんな平凡な僕に言えることは限られているのだから、悩むことはない。  一言だけ、今の気持ちを伝えてみよう。  僕はベランダの扉を開いて、部屋に入り、1回だけ深呼吸をした。  それを見て、君はこちらを見やる。  
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