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プロローグ
普段どうやって呼吸をしているか疑問を持ったことがあるだろうか?
ごく稀に、退屈な授業の合間に、空をぼんやりと眺めながら思い浮かべたりするくらいだろう。
いや、それでいい。だいたいそんなことに時間を割くのはよほど暇人か奇人なのだろう。
たとえ解決できなくても世界は回る。だから俺たちは正当化する。
それが当たり前だからと。
もう一度言うが、それでいい。無駄な労力を使うのは俺も反対だ。
だって周囲にはいろんな当たり前が存在している。遠くにいる友達に電話できるのも、飛行機が空を飛ぶのも、月でNASAあたりの宇宙飛行士が活動しているのも、普通のことである。
だが、その当たり前の常識を、日常を、世界を、当たり前に変えた人間が必ず存在していた。
そして、この瞬間にも。
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