ピンポン球に想いをのせて

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「行くよ〜。ハイッ、優しい」 あっ、いきなり!俺が言いたかったのに! なんてゆうちょに思っている時間もない。 大きくバウンドして、ピンポン球が向かってくる。 「可愛い」 「頭がいい」 「小さい」 何それ〜良いとこなの?!と突っ込まれるが、考えてる余裕がない。 「背が高い!」 「おっぱいが大きい」 外見ばっかじゃんっ!とまたもや突っ込まれる。 こいつ、余裕ありすぎだろ。 さては、卓球やってたな…なんてまたくだらない事を考える前に、あかねのいい所、いい所…。 「大事にしてくれるとこ」 「くびれ」 「皆んなに気が使えるとこ」 「足のくびれ」 何、何?さっきと何が違う? 足のくびれって何?? さっきのは、ウエストくびれで、次のは足首のしまったとこって事!! 「頑張り屋さん」 超、超、オマケだからね!! といって怒ってる。 「怒った顔も可愛い」 ちょっと、なんかズルイ!! 「カッコいい」 「天使」 それ、いい所って言うの〜?! ひたすら俺の言ったことに突っ込みながらも、返してくる。 「勇気がある」 「負けず嫌い」 「友達思い」 「全部、好き」 ブッブッーーー! それ、良い所じゃないから、徹の負け〜! というか、殆ど途中のも、アウトだからね。 しかも、私の良い所全然ないじゃん。 外見だけ! 何、負けず嫌いって…可愛くもなんともない…。 やばい、怒った?そりゃあ、怒るよな…。 あまねのことが、大好きで仕方ないのに、咄嗟に出てこなかっただけなんだよ…。
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