ピンポン球に想いをのせて

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これは、夜お預けどころか、これからの俺たちの関係にすらヒビが入っちゃうよ…。 「卓球やりながらだから、咄嗟に出なかっただけだよっ!!あまねの全部可愛くて仕方ないんだよ。怒った所も可愛いって言ったでしょ。良い所って、全部だし…」 慌てふためく俺をみて、あまねが大笑いし始めた。 「あははは…楽しかったね〜徹の返しは酷かったけど!」 うん?? 怒ってない?? 「徹は好きだとか、可愛いっていつも言ってくれてるけど、私、いつも可愛げなくって、素直に言えないから…ほんとうは、勝敗なんてどうでも良かったの。少しでも徹の良いところ伝えられて良かったよ。私はまだまだ、言えたけどね」 なんだよ〜焦った! しかも、やりたかった理由も可愛い。 「そうだったのか〜嬉しいよ!!」 そういえば、俺が告白して付き合ったものの、俺の事を好きだとか、褒めてもらったこともないかもな…。 「あまねが俺の事よく見てくれてることが、伝わったよ。ありがとう。すっげえ、嬉しい! 温泉が卒業旅行じゃあ、ちょっとしょぼいかなと思ってたけど、ここにして良かった!!」 「うん。いつもありがとね…これからも宜しくお願いします…」 顔を赤くして、俯き加減で話すいつもと全然違う、素直なあかねも、堪らなく可愛い。 「…なぁ、じゃっ、あの負けた方が…てのは無しってこと?で良いんだよな??」 「えー、どうしよっかなぁ〜」 完
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