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美雪。君のすべてを食べたい。 君と出会って3か月になる。 その間、僕は君を見るたびにそう思い続けていたんだ。 名前のとおり白くて美しい喉をナイフで切り裂けば、赤い血が君の体を染めるのだろうね。 僕がその血を啜ってあげよう。 豊かな君の胸を食べよう。きっと柔らかくて美味しいのだろう。 切り裂いた胸から見える、まだ温かい心臓を食べよう。 そして君の肉と内臓のすべてを食べよう。 君の皮膚は特にこんがりと焼いて食べることにしよう。 残る骨も食べたい。粉々に砕いて食べよう。 君のすべてを僕の物にしたいからだ。 美雪。 ああ、君は僕のそんな心も知らないで、僕に限りない愛情を注いでくれているね。 君はほんとうにかわいい。 でも、それは決まったことなんだ。美雪、君に許してくれとは言わない。 君と僕は最初からそういう運命の出会いだったんだ。 そして今日がその日なんだ。
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