misson

5/5
前へ
/111ページ
次へ
「リュウさん、待ってよ!」  レイラは駆け出し、ずっと先を歩く黒髪の男に追いついた。リュウジは前を見据えたまま、足を止めない。 「ねぇ、リュウさんってば。ちょっと待ってよ」 「戦争はなくならない」  リュウジは低い声ではっきりと告げた。 「え?」レイラは歩きながら彼の顔を覗き込む。 リュウジは視線をレイラに移動し、口を開いた。 「でも、なくす努力はするべきだ」 彼女の頭にぽんと掌を載せる。 「あ、うん。そうだね」  レイラは微笑んだ。
/111ページ

最初のコメントを投稿しよう!

42人が本棚に入れています
本棚に追加