第1章

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ひとり遊びしていた耳に突然、自分の名前が届いて びくっ!!! 自分でもわかるくらい跳ねた。 「……隣で俺に喧嘩売ってるやつ、起こして」 と、な…… あ!!! 「ししししし、柴田くんッ!!!」 「んあ~?冴島、来たあ~?」 ゆさゆさと全体重をかけて柴田くんを揺すると さっきと同じ大きなあくびをしながら上体を起こして、大きな伸びをした。 「エエ、来てますヨ」 不愉快な時の、普段より低い抑揚のないトーンが、実験室に響いた。 途端。 「……あ……れ?」 瞬間覚醒した柴田くんが、首だけ、キコキコ。 ロボットのような動きで声の主に向けた。
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