彼女を狙う敵

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「?何か楽しそうだな」 「まぁな」 好敵手の事を考えれば、にやけてしまうのか彼女からの言葉に、政宗はそちらを見つつ上機嫌そうに言った。 自ら竜王と名乗り出た以上、帝を狙いに動くのも悪くないなと決めれば明日にも手配しておくかと決めた。 「眠れなかったらオレが傍に居てやるぜ?」 「遠慮する…俺はガキじゃ無ぇ」 政宗からの言葉に、さくらはきょとんとしつつ杯を置いてから立ち上がり、そう言い残して部屋に向かった。 「…cuteだな」 部屋を出た彼女の様子に、政宗は小さくフッと笑いながら呟いた。 部屋に戻ったさくらは襖を閉めてから、一応布団に入るものの、あまり安心して床に就けなかった。 「(奴の事だ…大方俺の居場所を特定済みだろうな…)」 表面上ぼんやりしながら、内心ではため息混じりに思っている。 うだうだ考えても仕方ないと思えば、さくらは目を閉じた。 翌日 いつの間にか熟睡していたのか、さくらは目を覚ますもまだ眠たそうにしている。 上体を起こし、何とか頭を覚醒させてから布団から出た。 熟睡出来たのは久方ぶりなのか、少しだけ気持ちは晴れていた。 「起きてるか?」 「あぁ」 自分を起こしに来たであろう政宗からの言葉に、さくらはそちらを見つつ小さく頷いてから返答した。
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