優しいあなたに

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「もしかして…最近誕生日あった?」 あっ 「そう、ちょっと前だけどね」 とまどった様子のユウに何故か罪悪感を覚えた。 「ユウは誕生日いつなの?」 「11月、その日は」 ユウが私を見た。 ずうっと息をすう音がした。 「一緒に…お祝いしてくれる?」 「もちろん」 その日はカフェでコーヒーとタルトを奢ってもらった。 ユウのいつも飲むコーヒーを頼んだ。ユウが選ぶコーヒーは苦味があるのに飲み心地はすっきりしていた。 タルトは旬の果物を使っていてビタミンがたっぷりだ。 なんか幸せだな、大好きな人達に自分が生まれた事を祝われるのって。 一人暮らしは憧れていたもののやっぱり寂しかったのかもしれない
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