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要素の組み合わせに悩む
シオリは、要素指定コースの画面を開くと、軽くため息をついた。あまりに数が多くて、何を指定して良いのか迷うからだ。
こうなったら「神様の言う通り……」と唱えながら指先を適当に動かして要素をランダムに指定する方法もあるが、それでは読みたいストーリーに絞れるかはわからない。もちろん、完全お任せよりはまだましだが。
1、2分悩んで、結局、今ちょうど興味のある要素を指定するという至極当たり前の結論に達した彼女は、「ハッピーエンド」「片思い」「幼馴染み」とテンポ良くチョイスしていったが、これでは先ほどの小説と似てくるだろうからやめようと思って、「幼馴染み」を「憧れの先輩」に変更した。
この時、ミキの言葉が頭を過った。
(SF漬け……、今日のAIは期待できそう……か)
SFと言っても何がお勧めなのかわからない。ミキに「今の流行のSFは?」と尋ねるのも何か言われそうでイヤだ。それで、良い質問を思いついた。
「ねえ。さっきのは当たりって、ミキが読みたいものとジャストミートだったの?」
「そだよー。ってか、当たりってそう言う意味じゃない? 普通は」
「だよね……」
「なぜ、ここでそれを訊く?」
「どんなSFを提案されたのかなって――」
「さては、おぬし、要素の選択に迷っておるな?」
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